○香南市消防職員の服務に関する規程
平成18年3月1日
訓令第58号
目次
第1章 総則(第1条)
第2章 一般規律(第2条―第7条)
第3章 服務規律(第8条―第17条)
第4章 監督(第18条)
第5章 勤務(第19条―第33条)
第6章 勤務心得(第34条―第49条)
第7章 報告(第50条)
第8章 機関員(第51条・第52条)
第9章 雑則(第53条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 香南市消防本部及び消防署に勤務する職員(以下「職員」という。)の服務及び職務執行に関しては、地方公務員法(昭和25年法律第261号)その他別に定めるもののほか、この訓令の定めるところによる。
第2章 一般規律
(規律)
第2条 職員は、次の事項を厳格に守らなければならない。
(1) 常に静粛で礼儀正しくかつ、秩序を守ること。
(2) 職務を執行するに際しては、冷静で正しく判断をしかつ、周到な注意をはらい忍耐強く職務の執行に当たること。
(3) 常に言動を慎み、すべての人に対して丁重であるとともに、求められた場合は、何人に対してもその氏名及び所属を示すこと。
(4) 過失があったときは、上司に対し、その事実を隠ぺいしたり虚偽の陳述をしないこと。
(5) 互いに尊敬し合い、常に協力して職務の遂行に当たること。
(6) 勤務中上司の許可を得た場合以外は職場を離れないこと。
(喫煙)
第3条 次に掲げる場所では、喫煙してはならない。
(1) 火災現場並びに出勤及び帰路の途上
(2) 消防車及び作業に従事中の場所
(3) ガソリン、その他引火又は爆発のおそれのあるものの付近
(4) 受付、通信その他監視的勤務にある場所
(5) 事務室、車庫、倉庫及び仮眠室
(出入の禁止)
第4条 職員は、特別の場合のほか、酒気を帯びている者を庁内に出入りさせてはならない。
(寄附採納等の禁止)
第5条 職員は直接、間接を問わず消防長の許可を受けないで、職員としての資格において、金銭、物品等の寄附等を受け、又は要請してはならない。
(あっせん行為の禁止)
第6条 職員は、消防用機械器具その他の物品を推せんする行為をしてはならない。
(服装)
第7条 職員は、法令、条例、規則、命令及び指示に従わなければならない。
第3章 服務規律
第8条 職員は常に研修に努め、その義務責任及び権限の範囲内にある法令、条例、規則等に精通していなければならない。
(責任)
第9条 職員は常に確固たる信念を保持し、職務上の責任を回避してはならない。
(権限の乱用禁止)
第10条 職員は災害現場等において、上司の命令を待たず、みだりに建築物を破壊してはならない。
(地水利)
第11条 職員は、管轄区域内の地水利に精通し、常にその使用の可否に注意しなければならない。
(物品取扱い)
第12条 職員は、機械、器具、貸与品の保管及び使用について最善の注意を払わなければならない。
(職員の住居地)
第13条 職員は、消防長の指定する区域内に居住しなければならない。
(届出)
第14条 職員は、住所に変更があったとき、又は婚姻等により身分に異動があったときは、速やかに消防長に届け出なければならない。
(秘密保持)
第15条 職員は、消防長の許可を受けないで消防行政に影響を及ぼす事項又は職務上の秘密に関する事項を他に発表し、又は漏らしてはならない。
(証人)
第16条 職員は、職務に関して訴訟の証人として喚問された場合は、その事実を消防長に報告しなければならない。
(携帯品)
第17条 職員は、勤務中次に掲げるものを常に携帯しなければならない。ただし、勤務の性質上、上司が携帯を免除した場合は、この限りでない。
(1) 消防手帳
(2) 消防公務の証及び立入検査証
(3) 鉛筆又は筆記用具
第4章 監督
第18条 幹部(消防士長以上の消防職員をいう。以下同じ。)は監督者として特に研修に努めるとともに、部下職員と意志の疎通を図り相互の信頼を深めなければならない。
2 消防署長は、次の事項を守らなければならない。
(1) 職員が自己の義務を履行しているかどうか、また職務に適材であるか否かを観察すること。
(2) 常に職員の健康状態、言動、素行、生活状態その他について留意し、監督上の資料とすること。
第5章 勤務
(勤務の区分)
第19条 職員の勤務は、毎日勤務及び隔日勤務とする。
2 毎日勤務は、消防本部に勤務する職員がする。
3 隔日勤務は、毎日勤務をしない職員がする。
(勤務時間)
第20条 職員の勤務時間は、次のとおりとする。
(1) 毎日勤務者は、香南市消防本部に勤務する職員の勤務時間その他勤務条件に関する条例による。
(2) 隔日勤務者は、午前8時30分から翌日の午前8時30分までとする。
2 前項による隔日勤務者の勤務時間の割り振りについては、別に定める。
3 前2項の勤務時間外といえども火災その他の災害を覚知したときは、直ちに出動しなければならない。
(出勤等の届出)
第21条 職員が出勤したときは、自ら出勤簿に押印しなければならない。
2 当務者がやむを得ず遅刻する場合は、最寄りの便で速やかに上司に通報しなければならない。
3 当務者が疾病その他の事由によりやむを得ず早退しようとするときは、上司に届け出なければならない。
(休暇の届出)
第22条 職員が条例の規定に基づく休暇を必要とするときは、所定の手続により速やかに届け出て、消防長の承認を受けなければならない。
2 前項の場合において、傷病のため引き続き1週間以上療養しようとするときは、医師の診断書を添えなければならない。その後1週間を超えるときも同様とする。
(欠勤届出)
第23条 職員が欠勤したときは、その事由を具して、速やかに消防長に届け出なければならない。
(旅行の許可)
第24条 1日を超える私事旅行をしようとするときはその理由、期間及び旅行先を具して消防長の許可を受けなければならない。
(出張命令)
第25条 職員が出張しようとするときは、出張命令簿に所定の事項を記載して消防長の許可を受けなければならない。
2 出張中、用務の都合又は疾病その他やむを得ない事由により命令日数の変更を要するときは、速やかに上司に報告してその指示を受けなければならない。
(復命)
第26条 出張を命ぜられた者が帰庁したときは、速やかに復命書を提出しなければならない。ただし、特殊な事情又は軽易な事件については、口頭をもって復命することができる。
(文書及び図書の閲覧等の許可)
第27条 文書及び図書は、消防長の許可を受けなければこれを他に示し、又はその内容を告げ、若しくは写させることができない。
(日誌及び勤務表)
第28条 消防本部に勤務日誌を、消防署勤務日誌及び勤務表を備え、必要事項を記載し、上司の査閲を受けなければならない。
(交代)
第29条 消防隊の当務非番の交代は、勤務員を除き、全員車庫前に集合し、点検及び機械、器具その他関係事務の引継ぎをしなければならない。
(勤務員の交代)
第30条 消防隊の勤務に服する者は、次の事項を守らなければならない。
(1) 当務消防隊は交代の点呼前に勤務についてはならない。
(2) 非番となる職員は、当務隊長の退庁の命あるまで消防署を去ってはならない。
(3) 作業その他特別の事情で、別の隊の職員の義務を遂行し、又はその勤務を代行しようとするときは、上司の許可を受けなければならない。
(現場交代)
第31条 交代時間に火災等で出動中の場合は、消防署長の指示により交代時間の変更又は現場交代等適切な方法により交代を行うものとする。
2 火災現場又は非常災害現場で交代し、非番となる職員は当該現場の最高指揮者の命なしに現場を離れてはならない。
(召集)
第32条 職員は、緊急事態又は、演習その他により召集の命を受けたときは、直ちに指定の場所に参集しなければならない。
(特別勤務)
第33条 消防長は、非常時その他の場合において全職員が継続勤務を必要とするときは、休日又は非番であっても勤務を命ずることができる。
第6章 勤務心得
(受付勤務)
第34条 受付勤務者は、次の事項を守らなければならない。
(1) かけつけ、電話、その他の方法により火災通報に接したときは、その場所を確かめ、必要な措置を講ずること。
(2) その他緊急用務の通報に接したときは、必要な措置を講ずること。
(3) 消防車及び機械、器具全般の状況を監視すること。
(4) 消防署内の火気、盗難予防その他事故防止に注意すること。
(5) 勤務の交代にあっては、必ず必要事項を申し送ること。
(隊長の責務)
第35条 当務の隊長は、次の事項を守らなければならない。
(1) 勤務の一切の事項について責任をもって処理し、緊急な事態が発生したときは、適切な判断のもとに果断な措置を講じなければならない。
(2) 毎交代時には、所属職員の点呼及び機械、器具の点検を行い、上司に異状の有無を報告しなければならない。
(巡回)
第36条 巡回の勤務につく場合は、次の事項を守らなければならない。
(1) 常に火災の早期発見に努めること。
(2) 火災発生のおそれのあるたき火その他の事態を発見したときは、責任者に注意を与え、あるいは事の緩急に応じて必要な措置を講じること。
(3) 消防車による巡回中は、無線電話をもって常に消防署と連絡を密にすること。
(作業勤務)
第37条 庁内の清掃、機械器具の手入れ及び修理その他の作業に従事するときは、上司の指示に従い、統制のある動作をもって行わなければならない。
(休息)
第38条 休息は、所定の場所で行い、常に出動の準備を怠ってはならない。
(立入検査)
第39条 立入検査の際には、次の事項を守らなければならない。
(1) あらゆる火災予防の点に留意し、視野を広くもつこと。
(2) 検査は、その目的とする場所又は物件についてこれを行い、法令の要求する状態を実現するために必要な措置を懇切に指導すること。
(3) 関係者には来意を告げ、言葉及び動作を丁寧にし職権を乱用しないこと。
(4) 理由なく、検査を拒絶する者があるときは、一応説得し、なお応じないときは、上司にその旨を報告すること。
(火災出動)
第40条 火災の警報に接したときは、その事態に即応する職員をもって迅速に出動しなければならない。
2 出動する職員は、定められた服装により、所定の位置に乗車しなければならない。
3 出動する消防車は、交通法規及び消防法の定める走行区分に従わなければならない。
4 消防車は、火災現場に出動するときは、正当な交通を維持するために、赤色灯を灯し、必要なサイレンを鳴らさなければならない。
(区域外の出動)
第41条 消防長の許可を受けないで、管轄区域外の火災に出動してはならない。
2 管轄区域内と認められる火災に出動した消防車が、近接するにつれて、管轄区域外の火災と判明したときは、上司の命を受けないでも消防活動に従事することができる。ただし、この場合は、最寄りの便で速やかにその旨を上司に報告しなければならない。また帰署後指揮者は、消防長に職員の異状の有無及び消防作業の状況を報告しなければならない。
(火災現場からの引揚後の処置)
第42条 火災現場から引き揚げたときは、指揮者は、速やかに次の火災出動の準備を完了し、その旨消防署長に報告しなければならない。
(消火活動)
第43条 火災現場に到着した指揮者は、その火災の状況を消防署に通報するとともに、施設及び機械を最高度に活用して、住民の生命財産の保護に当たり、損害を最少限度に止めて火災を鎮圧するよう必要な措置をとらなければならない。
(指揮者の責任)
第44条 指揮者は、火災現場に出場した場合は、次の事項を守り、又は留意しなければならない。
(1) 火災現場に最初に到着した指揮者は、上級指揮者の到着するまでの措置をとり、責任を負うこと。
(2) 消防作業中は、適切な判断と、確固たる決意をもって自己の指揮下に当たる職員を掌握して指揮監督するとともに、職員の保護に十分な措置を講じること。
(3) 消火作業に当たっては、最大放水口数を活用して火災の損害及び水損を最少限度に止めて、防禦について最大の効果を収めるよう指導する。
(4) 残火鎮圧に当たっては、よくその残火を調査して、再燃によって危険を及ぼすことのないよう留意すること。
(部署)
第45条 職員は、消火作業に従事中は、その部署を守るため最大の努力を払わなければならない。
(現場保存)
第46条 火災現場において死体を発見したときは、上級指揮者は、直ちに消防本部に報告するとともに警察職員又は検屍員が到着するまでは、その現場を保存しなければならない。
(放火の疑いのある場合の措置)
第47条 放火の疑いのある場合は、上級指揮者は、次の措置を講じなければならない。
(1) 直ちに消防長及び警察の指揮者に通報すること。
(2) 放火犯人の逮捕について協力すること。
(3) 現場保存に努めること。
(4) 事件は、慎重に取り扱うとともに、職務上の秘密を他にもらさないこと。
(帰署)
第48条 指揮者は、火災現場において、その火災が消防隊を必要としない状況になったときは、速やかに帰還させなければならない。
第7章 報告
(報告)
第50条 職員は、職務の重要事項については、所属長に文書をもって速やかに報告しなければならない。
2 緊急事項については、口頭をもって速報し、事後速やかに文書で詳報しなければならない。
第8章 機関員
(機関員の資格)
第51条 消防車等の運転は、自動車運転免許を有し、消防長から機関員としてその資格を与えられたものでなければならない。ただし、免許を取得し特に消防長から許可されたものについては、この限りでない。
(帰還勤務)
第52条 機関員は、次の事項を守らなければならない。
(1) 担当車の性能をよく熟知するとともに常に整備点検を行い、その操作を誤らないこと。
(2) 道路交通法等関係法令を遵守し、事故防止に努めること。
第9章 雑則
第53条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、別に定める。
附則
この訓令は、平成18年3月1日から施行する。