○香南市患者等搬送事業に対する指導及び認定に関する要綱
平成20年3月10日
告示第11号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 指導基準(第3条―第14条)
第3章 講習及び適任証(第15条―第22条)
第4章 認定基準(第23条―第35条)
第5章 雑則(第36条)
第1章 総則
(目的)
第1条 この告示は、香南市消防本部管轄区域内における民間の事業所による搬送用自動車を用いた患者等の搬送業務を行う事業(以下「患者等搬送事業」という。)に対し、必要な指導を行うとともに、一定の基準に適合する患者等の搬送事業者の認定を行うことにより、患者等の生命及び身体の安全を図ることを目的とする。
(1) 患者等 寝たきりの者又は車椅子若しくは寝台を必要とする者をいう。
(3) 患者等搬送事業者 患者等搬送事業を行う事業所(以下「患者等搬送事業所」という。)の経営者又は管理責任者をいう。
(4) 患者等搬送用自動車 患者等を搬送するため、ストレッチャーを確実に固定できる構造を有する自動車をいう。
(5) 患者等搬送用自動車(車椅子専用)(以下「車椅子専用車」という。) 患者等を搬送するため、車椅子のみを確実に固定できる構造を有する自動車をいう。
(6) 乗務員 患者等搬送用自動車又は車椅子専用車(以下「患者等搬送用自動車等」という。)に乗務し、患者等搬送業務に従事する者をいう。
(7) 指導基準 平成元年10月4日付け消防救第116号の自治省消防庁通知に基づき、消防機関が患者等搬送事業を指導する際の基準をいう。
(8) 認定基準 前号の通知に基づき、消防機関が患者等搬送事業を認定する際の基準をいう。
第2章 指導基準
(患者等搬送業務の基本原則)
第3条 消防長は、患者等搬送事業者に対し、次の基準により必要な指導を行い、利用者の安全と利便の確保を図るものとする。
(1) 患者等搬送事業者は、生命に危険があり、又は症状が悪化すると認められ、緊急に医療機関その他の場所に搬送しなければならない患者等は、搬送の対象としないこと。
(2) 患者等搬送事業者は、事業の社会的責任を十分自覚し、関係法規を厳守すること。
(3) 患者等搬送事業所、患者等搬送用自動車等、パンフレットその他これらに類するものに消防機関と同程度の緊急の業務を行っていると住民に誤解を与えるような表示はしないこと。
(4) 患者等搬送用自動車等には、サイレン及び赤色灯を装備するなど救急自動車と紛らわしい外観を呈しないこと。
(応急手当の実施)
第4条 患者等搬送業務は、症状の悪化防止に万全の配慮を行うものとし、搬送途上において症状が悪化し緊急やむを得ない場合は、必要最小限の応急手当を実施するものとする。
(消防機関への通報)
第5条 患者等搬送事業者は、次の各号のいずれかに該当した場合は、患者等の所在する場所、状態、既往症、掛かり付けの医療機関等の情報を消防機関に通報し、救急自動車を要請しなければならない。
(1) 患者等の搬送の依頼内容及び症状の聴取結果から緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合(この場合において、併せて乗務員を派遣すること。)
(2) 患者等の搬送依頼があった場所に到着後、症状等から緊急に医療機関へ搬送する必要があると判断した場合
(3) 患者等の搬送途上において、症状が悪化し、緊急に救急自動車で医療機関へ搬送する必要があると判断した場合
(乗務員の要件)
第6条 乗務員は、満18歳以上の者で、患者等搬送乗務員適任証(様式第1号。以下「適任証」という。)の交付を受けているものとする。
(運行体制)
第7条 患者等搬送事業者は、患者等搬送用自動車1台につき2人以上の乗務員をもって事業を行うものとする。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、乗務員を1人とすることができる。
(1) 医師又は看護師が同乗する場合
(2) 退院の場合
(3) 医師の指示によりあらかじめ決められている通院で緊急に搬送する必要がない場合
(4) 老人ホーム、社会福祉施設等への送迎の場合
2 患者等搬送事業者は、車椅子専用車1台につき1人以上の乗務員をもって事業を行うものとする。ただし、搬送中に患者等の容態が急変する可能性が高い等の理由から乗務員1人での搬送が困難であると判断される場合は、医師を同乗させ、又は乗務員を増員する等安全に搬送できる体制をとらなければならない。
(知識及び技術の維持管理)
第8条 患者等搬送事業者は、乗務員に対して患者等の安全搬送に関する知識及び技術の向上に努めさせるものとする。
2 患者等搬送事業者は、乗務員に対して2年に1回以上、第15条第1項に規定する定期講習を受講させなければならない。
(患者等搬送用自動車等の要件)
第9条 患者等搬送用自動車等は、次に掲げる構造及び設備を有するものでなければならない。
(1) 十分な緩衝装置を有するものであること。
(2) 換気及び冷暖房装置を有するものであること。
(3) 乗務員が作業を実施するために必要なスペースを有するものであること。
(4) 乗車人員は、4人以上であること。
(5) ストレッチャー及び車椅子を使用したまま確実に固定できる構造であること。
(6) ストレッチャーは、患者等の固定ベルトを有するものであること。
(7) 携帯が可能な通信機器等連絡に必要な設備を有するものであること。
(8) 車椅子専用車には、乗降を容易にするためのスロープ、リフト等の設備を備えること。
(9) サイレン及び赤色灯の装備を有しないものであること。
(患者等搬送用自動車等の表示)
第10条 患者等搬送用自動車等の車体には、患者等搬送用自動車等である旨の表示を別記第1の方法により行うものとする。
(積載資器材の種別)
第11条 患者等搬送用自動車等には、別表第1に掲げる資器材を備えなければならない。
(消毒の実施要領)
第12条 患者等搬送用自動車等及び積載資器材の消毒は、次により行わなければならない。
(1) 定期消毒 毎月1回以上
(2) 使用後消毒 毎使用後
2 医師等から消毒について特別の指示があった場合は、指示に基づいた消毒を行わなければならない。
3 消毒の実施要領は、別記第2に定めるとおりとする。
(安全・衛生管理)
第13条 患者等搬送用自動車等及び乗務員は、次に定めるところにより安全及び衛生管理に努めなければならない。
(1) 乗務員は、常に身体の清潔の保持に努めること。
(2) 患者等搬送用自動車等及び積載資器材については、点検整備、衛生管理、清掃等を確実に行うこと。
(3) 患者等の搬送に当たっては、患者等及び同乗者に対し安全ベルトを装着させるなど安全搬送の措置を講ずること。
(乗務員の服装)
第14条 乗務員の服装は、患者等搬送業務にふさわしいものとし、清潔の保持に努めなければならない。
2 乗務員の服装は、救急隊員の服装と紛らわしいものは使用してはならない。
第3章 講習及び適任証
(講習の実施)
第15条 消防長は、患者等搬送業務に必要な応急処置技術等を修得させるため患者等搬送乗務員基礎講習及び患者等搬送乗務員基礎講習(車椅子専用)(以下「基礎講習」という。)、適任証の交付を受けた者に対し患者等搬送乗務員定期講習(以下「定期講習」という。)及び日本赤十字社の行う応急処置に関する講習を受けた有資格者に対し患者等搬送乗務員補完講習(以下「補完講習」という。)を実施するものとする。
2 基礎講習、定期講習及び補完講習(以下「乗務員講習」という。)は、他の消防機関の消防長と共同し、又は他の団体に委託して実施することができる。
3 乗務員講習の受講を希望する者は、講習日等乗務員講習の実施に関し事前に消防長と協議するものとする。
4 乗務員講習の実施基準等については、別表第2によるものとする。
5 乗務員講習に要する経費のうち、消防長が必要と認めるものについては、受講者の負担とする。
6 消防長は、乗務員講習を受講した者を乗務員講習受講修了者名簿(様式第3号)に記載し、管理するものとする。
(乗務員講習の講師)
第16条 乗務員講習の講師は、次に定める者のうちから消防長が指名するものとする。
(1) 救急隊長として3年以上の実務経験を有し、消防長が適任と認めた者
(2) 消防大学校の救急科課程を修了し、消防長が適任と認めた者
(3) 消防学校の救急科課程の教官として2年以上の経験を有し、消防長が適任と認めた者
(4) 前3号に掲げる者以上の知識及び経験を有すると消防長が認めた者
(乗務員講習に関する事務手続)
第17条 乗務員講習に関する事務処理手続は、別記第3に定めるところによるものとする。
(1) 救急救命士の資格を有する者及び消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第51条に規定する救急業務に関する講習課程を修了した者
(2) 日本赤十字社の行う応急処置に関する講習を受けた者で当該資格の有効期限内のもので、別表第2の補完講習を受講し、消防長が知識、技術等を有すると認めるもの
(3) 消防長が前2号に掲げる者以上の知識及び技術を有すると認めるもの
3 消防長は、適任証を交付した者を適任証交付名簿(様式第5号)に記載し、管理するものとする。
(適任証の有効期間)
第19条 適任証の有効期間は、2年とする。ただし、第15条第1項の定期講習を受けた者は、さらに2年有効とし、それ以降も、同様とする。
(適任証の携帯)
第20条 乗務員は、消防長が交付した適任証を携帯して患者等搬送業務に従事しなければならない。
(適任証の再交付)
第21条 適任証の交付を受けている者は、その適任証を忘失し、破損し、又は汚損したときは、適任証再交付申請書(様式第6号)により再交付の申請をするものとする。
(適任証の返納)
第22条 消防長は、乗務員が業務上ふさわしくない行為を行ったと認めるときは、適任証の返納を求めることができる。
2 消防長は、他の消防機関の消防長が交付した適任証を有する乗務員が業務上ふさわしくない行為を行ったと認めるときは、その旨を適任証を交付した他の消防機関の消防長に通知するものとする。
第4章 認定基準
(認定の対象)
第23条 認定の対象となる患者等搬送事業者は、道路運送法(昭和26年法律第183号)に定める次のいずれかに該当するものとする。
(1) 一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(2) 一般貸切旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(3) 特定旅客自動車運送事業の許可を受けた者
(認定の申請)
第24条 認定を受けようとする患者等搬送事業者は、患者等搬送事業認定申請書(様式第7号)により消防長に申請するものとする。
3 認定に要する経費は、申請者の負担とする。
(認定の審査)
第25条 消防長は、前条の認定の申請を受理した場合は、次により認定の審査を行うものとする。
(1) 認定基準に基づく認定審査基準判定表(様式第10号)により事業所の立入審査を行う。
(2) 申請を受理した日から1月以内に審査を行う。
3 消防長は、認定証を交付した患者等搬送事業者を認定証交付名簿(様式第15号)に記載し、管理するものとする。
(認定証の有効期間)
第27条 認定証の有効期間は、認定を受けた日の翌日から起算して5年とする。
(認定の更新)
第28条 認定を受けた患者等搬送事業者(以下「認定事業者」という。)は、認定の有効期間満了後も引き続き認定を受けようとするときは、当該認定の期間の満了する日の1月前から当該認定期間の満了する日までの間に更新の申請をするものとする。
(認定証の再交付)
第29条 認定事業者は、認定証を忘失し、滅失し、破損し、又は汚損したときは、認定証再交付申請書(様式第16号)により再交付の申請をするものとする。
(認定マークの提示)
第30条 事業者認定マークは、患者等搬送事業所に提示するものとする。
2 自動車認定マークは、患者等搬送用自動車等の後面で運転者の視野を妨げない見やすい位置に貼付するものとする。
(事業内容の変更)
第31条 認定事業者は、認定を受けた内容を変更する場合は、事業内容変更申請書(様式第17号)により消防長に届け出るものとする。
(認定の取消し)
第32条 消防長は、次の各号のいずれかに該当するときは、認定を取り消すことができる。
(2) 業務の遂行に当たって、人身事故、感染事故等重大な事故を発生させたとき。
(3) 社会通念上、認定事業者としてふさわしくない行為又は重大な事故を発生させたとき。
(認定証の返納)
第33条 認定事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、認定証、事業者認定マーク及び自動車認定マークを速やかに消防長に返納しなければならない。
(1) 道路運送法に定めるところにより、国土交通大臣の免許等が取り消され、又は失効したとき。
(2) 認定事業者としての認定を取り消されたとき。
(3) 患者等搬送事業を廃止したとき。
(4) 認定の更新を行わず、認定の有効期間が満了したとき。
(5) 認定証の再交付を受けた場合において、忘失した認定証を発見し、又は回復したとき。
(認定事業者の責務)
第34条 認定事業者は、認定基準を誠実に履行しなければならない。
(1) 患者等搬送業務中に患者等が死亡し、又は負傷したとき。
(2) 患者等搬送業務中に患者等搬送用自動車等が交通事故等により業務に支障を生じたとき。
(3) 患者等搬送業務中に患者等の容体に変化があり、応急処置を実施したとき、又は救急自動車を要請し、若しくは当初予定していた収容先以外の医療機関等に収容したとき。
(4) 届出が必要な伝染病、エイズ、B型肝炎等他の患者等に強い影響を及ぼす感染症患者を扱ったとき(事後に判明したときを含む。)。
(5) 消防長が特に報告を必要と認めたとき。
(6) その他患者等搬送事業に支障を及ぼす重大な事故を発生させたとき。
(認定事業者の調査)
第35条 消防長は、認定事業者に対し、次により指導基準、認定基準等の履行状況について調査するものとする。
(1) 認定事業者の調査は、利用者の安全を維持するため、患者等搬送事業調査表(様式第19号)により、年1回以上実施するものとする。
(2) 認定事業者の調査は、患者等搬送事業所に立ち入り、関係事項を調査するものとする。
(3) 立入調査時については、当該患者等搬送事業所の業務を妨害してはならないものとする。
(4) 立入調査は、実施日時等を事前に連絡し、当該患者等搬送事業所の承諾を得なければならないものとする。ただし、利用者の安全を害するおそれがあり、緊急に調査する場合は、この限りでない。
第5章 雑則
(委任)
第36条 この告示の施行に関し必要な事項は、消防長が別に定める。
附則
この告示は、公布の日から施行する。
附則(平成28年3月24日告示第11号)
(施行期日)
1 この告示は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日(平成28年4月1日)から施行する。
(経過措置)
2 この告示の施行の際、第1条の規定による改正前の香南市後援等名義使用承認に関する事務取扱要綱、第2条の規定による改正前の香南市市章使用承認に関する事務取扱要綱、第3条の規定による改正前の香南市住民基本台帳実態調査事務取扱要綱、第4条の規定による改正前の香南市非木造住宅耐震診断費補助金交付要綱、第5条の規定による改正前の香南市ブロック塀等耐震対策事業費補助金交付要綱、第7条の規定による改正前の香南市広告入り物品の寄附に関する要綱、第8条の規定による改正前の香南市国民健康保険一部負担金の減免及び徴収猶予の実施に関する取扱要綱、第9条の規定による改正前の香南市軽自動車税の課税取消しに関する要綱、第10条の規定による改正前の香南市有料広告の掲載に関する要綱、第11条の規定による改正前の香南市長杯事業の実施に関する事務取扱要綱、第12条の規定による改正前の香南市一時預かり事業実施要綱、第13条の規定による改正前の香南市子育て短期支援事業実施要綱、第14条の規定による改正前の香南市軽度生活援助事業実施要綱、第15条の規定による改正前の香南市高齢者日常生活用具給付等事業実施要綱、第16条の規定による改正前の香南市緊急通報体制整備事業実施要綱、第17条の規定による改正前の香南市成年後見制度利用支援事業助成金交付要綱、第18条の規定による改正前の香南市地域活動支援センター事業実施に関する要綱、第19条の規定による改正前の香南市日常生活用具給付等事業実施要綱、第20条の規定による改正前の香南市社会参加のための外出支援サービス事業実施要綱、第21条の規定による改正前の香南市障害者自動車運転免許取得・自動車改造助成事業実施要綱、第22条の規定による改正前の香南市医療機関送迎サービス事業実施要綱、第23条の規定による改正前の香南市難聴児補聴器購入費補助金交付要綱、第24条の規定による改正前の香南市重度障害児者短期入所利用促進事業費補助金交付要綱、第25条の規定による改正前の香南市重度障害児者ヘルパー利用支援事業費補助金交付要綱、第26条の規定による改正前の香南市多子軽減措置に伴う償還払いによる障害児通所給付費支給要綱、第27条の規定による改正前の香南市国民健康保険税滞納世帯に係る事務処理要綱、第28条の規定による改正前の香南市介護用品の支給事業実施要綱、第29条の規定による改正前の香南市障害者控除対象者認定事務の処理に関する要綱、第30条の規定による改正前の香南市介護予防事業実施要綱、第31条の規定による改正前の香南市介護保険短期入所サービス特例利用に関する事務取扱要領、第32条の規定による改正前の香南市食育キャラクター使用に関する取扱要綱、第33条の規定による改正前の香南工業団地企業立地促進事業費補助金交付要綱、第34条の規定による改正前の香南市新商品生産による新事業分野開拓者認定事業実施要綱、第36条の規定による改正前の香南市緊急融資保証料補給金交付要綱、第36条の規定による改正前の香南市浄化槽設置整備事業補助金交付要綱、第37条の規定による改正前の香南市浄化槽設置整備事業(市単独)補助金交付要綱、第38条の規定による改正前の香南市下水道用マンホールふたに係る製造工場の指定要綱、第39条の規定による改正前の香南市患者等搬送事業に対する指導及び認定に関する要綱及び第40条の規定による改正前の香南市火災調査規程に規定する様式による用紙で、現に残存するものは、当分の間、所要の修正を加え、なお使用することができる。
附則(令和4年3月25日告示第17号)
この告示は、令和4年4月1日から施行する。
別記第1(第10条関係)
患者等搬送用自動車等の表示方法
1 文字は、ペンキ等による横書きとし、患者等搬送用自動車等の両側面及び後面に行うこと。
2 「民間患者等搬送車」の文字の大きさは、縦横50mm以上とする。ただし、国土交通省で定める患者等搬送車における表示がある場合は、この限りでない。
3 「香南市消防本部認定」の表示は任意とし、表示する場合の文字の大きさは縦横50mm以下とする。
4 自動車認定マークは、自動車後面の見やすい位置とする。
別記第2(第12条関係)
消毒の実施要領
1 定期消毒
(1) 資器材
ア 消毒用薬剤により殺菌消毒を行うこと。
イ 使用頻度の多少にかかわらず行うこと。
(2) 車両
水洗い、清拭、消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒の手順により、車内全般に渡って綿密に行うとともに、毛布なども日光消毒等適切な消毒を行うこと。
2 使用後消毒
(1) 乗務員
患者等搬送業務終了後、手指及び口腔内の消毒を次により実施すること。
ア 手指の消毒は、前腕部を含めて水道水により行い、血液や汚物等の付着がある場合は、特に念入りに洗浄した後に、消毒用薬剤による殺菌消毒を行うこと。
イ 口腔内の消毒は、手指を洗浄した後、うがい薬等により行うこと。
(2) 資器材
ア 患者等搬送業務終了後、水道水による洗浄や清拭等を行った後、消毒用薬剤による殺菌消毒を行うこと。
イ 患者等搬送業務終了後、汚染場所等を水洗い、清拭、消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒の手順により行うこと。
ウ 水洗いを避けなければならない場合は、清拭と消毒用薬剤噴霧による殺菌消毒を行うこと。特に、血液や吐物等により汚染している箇所は、重点的に行うこと。
3 その他
定期消毒及び使用後消毒とも、実施者の手指を消毒してから行うこと。
別記第3(第17条、第18条関係)
乗務員講習に関する事務処理手続並びに特例認定者の適任証の申請手続
1 基礎講習
(1) 受講申請
イ 消防長は、アの申請があったときは、記載事項を審査し、受付欄に受付印を押印し受理する。
(2) 乗務員講習受講票の交付
消防長は、受講申請書に添付された乗務員講習受講票に必要事項を記載し、受講者に交付する。
(3) 基礎講習修了証の交付
消防長は、基礎講習を修了した者に修了証(様式第22号)を交付する。
(4) 講習修了者の名簿等の整理
消防長は、乗務員講習受講修了者名簿及び乗務員講習修了者等登録簿(様式第23号)を整理する。
2 定期講習
(1) 受講対象者
ア 適任証の交付を受けている者は、適任証の有効期間が満了するまでに定期講習を受けるものとする。
イ 他の消防機関の消防長が発行した適任証の交付を受けている者又は当該適任証の定期講習若しくはそれに代わる講習を受けている者は、交付の日又は受講の日から2年以内に定期講習を受けるものとする。
(2) 受講申請及び乗務員講習受講票の交付
1の(1)及び(2)による。
(3) 受講後の手続
ア 消防長は、(1)のアの者が定期講習を修了した場合は、適任証の定期講習受講欄に定期講習を修了した旨を記載する。
イ (1)のイの者は、定期講習を修了した場合は、第18条第2項の規定により消防長に適任証の交付を申請するものとする。
(4) 講習修了者の名簿等の整理
消防長は、乗務員講習受講修了者名簿及び乗務員講習修了者等登録簿を整理する。
3 補完講習
(1) 受講対象者
第18条第1項第2号の日本赤十字社の行う応急処置に関する講習を受けている者は、資格の有効期限が満了するまでに補完講習を受けるものとする。
(2) 受講申請及び乗務員講習受講票の交付
1の(1)及び(2)による。
(3) 補完講習修了証の交付
消防長は、補完講習を修了した者に修了証を交付する。
(4) 講習修了者の名簿等の整理
消防長は、乗務員講習受講修了者名簿及び乗務員講習修了者等登録簿を整理する。
4 特例認定者の適任証の申請手続
(1) 特例認定者申請
第18条第1項各号に該当する者は、適任証の交付を受けようとするときは、適任証交付申請書に特例認定者として認められる資格を証明するものを添え、消防長に提出する。
(2) 適任証の交付
消防長は、適任証交付申請書及び資格を証明するもの等により内容を審査し、特例認定者と認めるときは、適任証を交付するとともに、第18条第3項に規定する名簿を整理する。
(3) 乗務員講習修了者等登録簿の整理
消防長は、適任証を交付した者の乗務員講習修了者等登録簿を整理する。
別表第1(第11条関係)
項目 | 品名 |
呼吸管理用資器材 | バッグバルブマスク * ポケットマスク |
保温・搬送用資器材 | 敷物 * 保温用毛布 担架 まくら * |
創傷等保護用資器材 | 三角巾 ガーゼ 包帯 タオル ばんそうこう |
消毒用資器材 | 噴霧消毒器 各種消毒薬 |
その他の資器材 | はさみ マスク ピンセット * 手袋 体温計 膿盆汚物入れ AED(自動体外式除細動器) ◎ |
◎印は、患者等搬送用自動車及び車椅子専用車ともに任意の積載とする。
*印は、車椅子専用車において任意の積載とする。
別表第2(第15条、第18条関係)
1 基礎講習課目
課目 | 時間数 | |
患者等搬送乗務員基礎講習 | 患者等搬送乗務員基礎講習(車椅子専用) | |
総論 | 1 | 1 |
観察要領及び応急措置(一定頻度者が受講する講習と同等の内容を含む。) | 13 | 9 |
体位管理要領 | 2 | 1 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 2 | 2 |
消防機関との連携要領 | 2 | 1 |
搬送法 | 2 | 1 |
修了考査 | 2 | 1 |
合計 | 24 | 16 |
* 課目の1時間は、45分とする。
1―2 基礎講習課目の合否の判定
課目 | 配点 | |
実技 | 観察要領及び応急措置 | 60 |
筆記 | 消防機関との連携要領 | 20 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 20 | |
合計 | 100 |
* 80点以上をもって合格とする。
2 定期講習課目
課目 | 時間数 |
観察要領及び応急措置 | 2 |
体位管理要領 | 1 |
合計 | 3 |
* 課目の1時間は、45分とする。
3 補完講習課目
課目 | 時間数 |
総論 | 1 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 2 |
患者等の観察、心肺蘇生法等の応急措置 | 3 |
修了考査 | 1 |
合計 | 7 |
* 課目の1時間は、45分とする。
3―2 補完講習課目の合否の判定
課目 | 配点 |
総論 | 20 |
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 30 |
患者等の観察、心肺蘇生法等の応急措置 | 50 |
合計 | 100 |
* 80点以上をもって合格とする。