○香南市議会議員政治倫理条例
令和7年6月30日
条例第23号
(目的)
第1条 この条例は、市政が市民の厳粛な信託によるものであることを認識し、香南市議会議員(以下「議員」という。)が市民全体の代表者として、その人格及び倫理の向上に努め、いやしくもその権限又は地位による影響力を不正に行使して自己又は特定の者の利益を図ることのないように必要な措置を定めることにより、市民の信頼に応え、公正で開かれた民主的な市政の発展に寄与することを目的とする。
(議員の責務)
第2条 議員は、市民全体の奉仕者として市政に携わる権能と責務を深く自覚し、地方自治の本旨に従ってその使命の達成に努めなければならない。
2 議員は、自ら研鑽を積み資質を高めるとともに、市民の信頼に値する倫理性を自覚し、その品位の保持に努めなければならない。
(政治倫理基準)
第3条 議員は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 市民全体の代表者として品位と名誉を損なうような一切の行為を慎み、その職務に関して不正等の疑惑を持たれるおそれのある行為をしないこと。
(2) 市民全体の奉仕者として常に人格と倫理の向上に努め、その地位を利用していかなる金品も授受しないこと。
(3) 議員の地位による影響力を不正に行使させるような働きかけに応じないこと。
(4) 市(市の出資法人等(市が資本金、基本金その他これらに準ずるものを出資している法人をいう。次号において同じ。)を含む。)が行う許可、認可、契約の締結等に関し、特定の企業、団体等のために有利又は不利な取り計らいをしないこと。
(5) 市職員(市の出資法人等の職員を含む。以下この項において同じ。)の公正な職務執行を妨げ、又はその権限若しくはその地位による影響力を不正に行使するよう働きかけないこと。
(6) 市職員の採用、昇格又は異動に関して推薦又は紹介をしないこと。
(7) 政治活動に関して企業、団体等から寄附等を受けないこと。議員の後援団体に対する寄附についても、同様とする。
(8) 議員としての地位を利用して、市職員はもとより、何人に対しても、嫌がらせ、強制、圧力をかける行為、その他人権を侵害するおそれのある行為をしないこと。
(9) 暴力団(香南市暴力団排除条例(平成22年香南市条例第32号)第2条第1号の暴力団をいう。)その他反社会的団体又はそれらの構成員若しくはこれに準ずる者(以下この号において「反社会的勢力」と総称する。)を利用せず、反社会的勢力に利用されず、又は反社会的勢力に関与しないこと。
2 議員は、前項各号のいずれかに違反する事実があるとの疑惑を持たれたときは、自ら真摯な態度をもって疑惑の解明に当たるとともに、その責任を明らかにするよう努めなければならない。
(議員の請負の制限)
第4条 議員の請負については、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第92条の2の規定を遵守し、市民に疑惑の念を生じさせないよう努めなければならない。
2 市に対し請負をする議員は、請負金額が法第92条の2に規定する政令で定める額を超えない旨の誓約書を議長に提出するものとする。
(調査請求)
第5条 議員は、他の議員が第3条第1項各号又は法第92条の2の規定に違反する疑いがあると思料するときは、これを証する資料を添えて、議員定数(香南市議会の議員の定数を定める条例(平成19年香南市条例第67号)で定める議員の定数をいう。以下同じ。)の8分の1以上の議員の連署をもって、議長に対し、当該議員の調査を請求することができる。
(1) 議長 副議長
(2) 議長及び副議長 年長の議員
(政治倫理審査会の設置及び運営)
第6条 議長は、前条第1項の規定による調査の請求を受けたときは、速やかに議会運営委員会(香南市議会委員会条例(平成18年香南市条例第216号)第4条第1項の議会運営委員会をいう。以下この条において同じ。)に報告し、議会運営委員会において当該請求の適否の精査を経た上で、当該請求を受理した日から1月以内に議会に香南市議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置し、その調査を求めるものとする。
2 審査会の委員の定数は8人以内とし、委員は議員の中から議長が議会運営委員会に諮って選任する。
3 審査会の運営については、香南市議会委員会条例第9条から第30条までの規定を準用するものとする。
4 審査会は、審査を行うため当該議員又は第三者に対し、事情の聴取等必要な調査を行うことができる。
5 審査会は、第1項の規定により調査を求められたときは、調査を求められた日から60日以内に審査結果について審査意見書(以下「意見書」という。)を作成し、議長に提出しなければならない。ただし、やむを得ない理由により期限までに提出できない場合は、期限を延長することができる。
6 審査会は、審査の対象である議員(以下「審査対象議員」という。)について政治倫理基準に違反し、政治的又は道義的に重大な責任があると認める場合は、議員辞職の勧告、役職辞任の勧告、出席自粛の勧告その他議長が別に定める勧告について意見書に明記することができる。
7 前項の勧告を審査結果に明記しようとするときは、委員の3分の2以上の者が審査会の会議に出席し、その4分の3以上の議決によりこれを決定しなければならない。
8 審査会は、審査の結果、審査対象議員について第3条第1項各号又は法第92条の2の規定に違反する事実がないと判断し、当該議員の名誉を回復することが必要であると認めるときは、必要な措置を講ずるよう意見書に記載するものとする。
9 審査会の委員の任期は、当該事件の審査が終了し、意見書を議長に提出したときまでとする。
10 審査会の会議は、原則として、公開するものとする。ただし、やむを得ず非公開とするときは、委員の定数の3分の2以上の同意を必要とする。
11 審査会の委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
12 前各項に定めるもののほか、審査会の運営に必要な事項は、審査会の長が審査会に諮って定める。
(調査協力義務)
第7条 審査対象議員は、審査会の求めがあったときは、審査会の会議に出席して説明し、若しくは意見を述べ、又は審査に必要な資料等を提出しなければならない。
2 審査対象議員が前項の規定による調査に協力しなかったとき、又は虚偽の報告をしたときは、審査会は、意見書にその旨を記載しなければならない。
(弁明の機会の保障)
第8条 審査会は、審査対象議員から審査会において弁明したい旨を求められたときは、その機会を保障しなければならない。
(条例違反等に対する措置の勧告)
第9条 議長は、意見書に第6条第6項の勧告に関する事項が明記されている場合は、その内容を尊重し、議会に諮り審査対象議員に対し、その旨を勧告するものとする。
2 審査対象議員は、前項の規定による勧告を尊重し、政治倫理の確保のために必要な措置を講じなければならない。
3 議長は、意見書に第6条第8項の審査対象議員の名誉回復に関する事項が明記されている場合は、その内容を尊重し、議会において必要な措置を講ずるものとする。
(意見書の通知及び公表)
第10条 議長は、審査会から第6条第5項の規定により意見書が提出されたときは、請求の代表者に対し、その写しを送付し、速やかに市民の閲覧に供するとともに、その要旨を公表しなければならない。
(逮捕及び起訴後の説明会)
第11条 議員が刑法(明治40年法律第45号)に違反した罪(以下「刑法犯罪」という。)の容疑による逮捕後又は刑法犯罪の容疑による起訴後もその職にとどまろうとするときは、当該議員は、議長(当該議員が議長である場合は副議長、当該議員が議長及び副議長である場合は年長の議員。以下この条において同じ。)に対し、市民に対する説明会の開催を求めることができる。
2 議長は、前項の規定による説明会の開催の求めがあった場合には、開催の趣旨や日時、場所等を市民に示した上で、求めのあった日から2週間以内に説明会を開催しなければならない。
3 第1項の規定による説明会が開催されないときは、議員は、議員定数の8分の1以上の議員の連署をもって、説明会の開催を請求することができる。
4 前項の規定による請求は、逮捕後の説明会にあっては起訴又は不起訴の処分がされるまでの間に、起訴後の説明会にあっては起訴された日から50日以内に、議長に対して行うものとする。
5 説明会は、議長が主宰する。
(一審有罪判決後の説明会)
第12条 前条の規定は、議員が刑法犯罪で第一審有罪判決の宣告を受け、なお引き続きその職にとどまろうとする場合に準用する。ただし、開催の請求期間は、判決のあった日から起算して50日以内とする。
2 議員が刑事事件につき、控訴又は上告をした場合についても、前項の例による。
(刑の確定後の措置)
第13条 議員が刑法犯罪で有罪判決の宣告を受け、刑が確定したときは、公職選挙法(昭和25年法律第100号)第11条第1項の規定により失職する場合を除き、当該議員は、辞職するよう努めなければならない。
(委任)
第14条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(検討)
2 議会は、この条例の施行後3年を目途として、この条例の施行の状況その他議員の条例の遵守状況等を勘案し、この条例の規定について検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとし、その後においても、4年ごとに同様の検討を行うものとする。