○香南市戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱

平成18年3月1日

訓令第13号

(目的)

第1条 この訓令は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及び香南市個人情報保護法施行条例(令和4年香南市条例第28号)に基づき、香南市における戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理について必要な事項を定め、戸籍情報システムの適正な管理運営を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 戸籍情報システム クラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバと戸籍専用端末により戸籍事務及び関連事務を行うシステムをいう。

(2) 戸籍データ 記録媒体に記録されている戸籍、除籍及び改製原戸籍に関する磁気情報をいう。

(3) 記録媒体 磁気テープ、磁気ディスク、光磁気ディスクその他これらに類するもので戸籍データを記録している媒体をいう。

(4) 出力帳票 戸籍データを出力した帳票をいう。

(5) ドキュメント システムの設計書、プログラム説明書、操作手引書その他戸籍情報システムの運用に関する記録及び文書をいう。

(処理の基本方針)

第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報を保護するように配慮しなければならない。

(事務処理の範囲)

第4条 戸籍情報システムにより処理する事務の範囲は、戸籍法(昭和22年法律第224号)その他の法令の定めるところにより処理する戸籍データの編製及び記録、受付帳の調整、記録事項証明書等の発行、戸籍に関する統計等の戸籍事務並びに戸籍の附票システム、人口動態統計システム等に戸籍データを提供する戸籍関連事務とする。

(戸籍情報システム保護管理者の設置)

第5条 戸籍データ、戸籍情報システムのプログラム及びドキュメント等の適切な管理運用を図るため、戸籍情報システム保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置き、市民保険課長をもって充てる。

(保護管理者の職務)

第6条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及び関連する設備の状態について常に把握し、戸籍データが的確に管理されるよう努めなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難その他の事故に備えて必要な保安措置を講じなければならない。

3 保護管理者は、前項の事故が発生したときは、速やかに当該事故の経緯及び被害状況を調査し、戸籍管掌者に報告しなければならない。

(データ取扱責任者の設置)

第7条 保護管理者は、端末機の適正な管理を図るため、データ取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置き、市民保険課長補佐をもって充てる。

(データ保護)

第8条 保護管理者は、戸籍データの保護及び管理のため、次に掲げる措置を講じなければならない。

(1) 戸籍情報システムの処理が可能な端末装置を、来庁者から内容が読み取られない位置及び角度に配置すること。

(2) 入出力されたデータを、電算処理を行う他の業務と連動して処理しないこと。

(3) 入出力されたデータを、他の業務に利用しないこと。

(4) 入出力されたデータを、当該データが不要となった時点で、速やかに裁断等により復元できない方法によって処分すること。

(5) 法令に定めがあるものを除き、戸籍データを外部に提供しないこと。

(記録媒体の管理)

第9条 保護管理者は、記録媒体を、次に定めるところにより適正に管理しなければならない。

(1) 持ち運びが可能な記録媒体については、施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をすること。

(2) 持ち運びが可能な記録媒体については、格納した記録内容が分かるようラベルで明記する等適正な管理をすること。

(3) 持ち運びが可能な記録媒体の受払い及び管理については、ラベルの名称、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(4) 持ち運びが可能な記録媒体を廃棄するときは、保護管理者の許可を得て記録内容を消去し、復元不可能な処理を施した上で、焼却、裁断等により処分すること。

(5) クラウドサービスにおいては、戸籍サーバの記録媒体の交換や廃棄を物理的に管理することができないため、データセンターが適切な廃棄を行っていることを証明する外部認証(PCIDSS)を取得しているデータセンターを採用することで適切な廃棄が行われていることを担保し、戸籍データの漏えいを防止すること。

(6) 戸籍情報システム事業者が定期的に認証取得証明書を確認することとし、必要に応じ戸籍情報システム事業者にその結果を請求し、内容を把握するよう努めること。

(出力帳票の管理)

第10条 保護管理者は、出力帳票を、次に掲げる方法により適正に管理しなければならない。

(1) 施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等、これらの安全を確保すること。

(2) 作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。

(3) 帳票を破棄するときは、焼却、裁断等の復元できない方法により処分すること。

(ドキュメントの管理)

第11条 取扱責任者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。

2 取扱責任者は、ドキュメントの外部への持出し、複写又は廃棄をしようとするときは、保護管理者の許可を受けなければならない。

(戸籍サーバのアクセス管理)

第12条 保護管理者は、戸籍サーバへのアクセスに際して業務処理範囲に限定した権限の範囲内で許可された操作者にID及びパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者においても制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。

3 保護管理者は、必要に応じて当該履歴を請求することにより、その利用状況を確認しなければならない。

4 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から保護管理者に連絡があった時は、直ちに対応を協議する体制を設けなければならない。

(戸籍データのアクセス管理)

第13条 保護管理者は、戸籍データへのアクセスに際して業務処理範囲に限定した権限の範囲内で許可された操作者にID及びパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者においても制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍データへのアクセスについては、緊急時の保守作業においてのみ許可し、ID及びパスワードを付与しなければならない。

4 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に戸籍データへのアクセスに関する履歴を常時記録させるとともに、必要に応じて当該履歴を請求することにより、その利用状況を確認しなければならない。

5 保護管理者は、緊急時の体制として、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から保護管理者に連絡があった時は、直ちに対応を協議する体制を設けなくてはならない。

(戸籍情報システムのアクセス管理)

第14条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という。)及び取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するパスワードを設定し、付与しなければならない。

2 保護管理者は、戸籍情報システムのバージョンアップがあったときは、取扱職員に動作確認をさせなければならない。この場合において、戸籍情報システム事業者は、戸籍情報システムの動作確認をしないものとする。

3 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に戸籍情報システムのアクセスに関する履歴を常時記録させるとともに、必要に応じて当該履歴を請求することにより、その利用状況を確認しなければならない。

(アクセス権限の漏えい防止の措置)

第15条 戸籍サーバ、戸籍データ又は戸籍情報システムにアクセスするためのID及びパスワードを付与された者は、当該ID及びパスワードが他者に漏れることなく、適切に管理運用しなければならない。

2 保護管理者は、ID及びパスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に管理しなければならない。

3 保護管理者は、ID及びパスワードを当該取扱職員以外の者に漏らしてはならない。

4 取扱職員は、自己のID及びパスワードを他人に漏らしてはならない。

5 戸籍情報システム事業者は、ID及びパスワードを正当権限者以外の者に漏らしてはならない。

(取扱状況の把握)

第16条 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対して、必要に応じて次の事項を請求し、取扱状況を把握しなければならない。

(1) 戸籍サーバの使用状況

(2) 戸籍データの使用状況

2 保護管理者は、取扱責任者に次の事項を報告させ、戸籍情報システムの取扱状況を把握しなければならない。

(1) 戸籍情報システムの使用状況

(2) 端末装置の管理状況

(3) 戸籍事務室の管理状況

(4) その他戸籍情報システムの運用に関すること。

(端末機の操作)

第17条 端末機の操作は、取扱職員でなければすることができない。

2 端末機の操作は、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合を除き行ってはならない。また、見出データ及び戸籍に関するデータを、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合を除き検索してはならない。

(機器及びソフト等の保管)

第18条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、戸籍情報システムに係る機器及びソフト等を管理しなければならない。

(戸籍データの重要性等についての研修の実施)

第19条 保護管理者は、戸籍データの重要性及び機密保持並びにプライバシー保護に関する意識の高揚とシステム安全対策の推進を図るための教育、訓練を実施しなければならない。

(会議)

第20条 戸籍データ保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「会議」という。)を置く。

2 会議は、保護管理者が必要に応じて、戸籍データ保護に係る事務について開催するものとする。

3 会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。

4 会議の庶務は、市民保険課市民係において処理する。

この訓令は、平成18年3月1日から施行する。

(平成20年3月26日訓令第20号)

この訓令は、平成20年4月1日から施行する。

(平成26年3月25日訓令第9号)

この訓令は、平成26年4月1日から施行する。

(令和2年9月24日訓令第18号)

(施行期日)

1 この訓令は、令和2年10月26日から施行する。

(経過措置)

2 この訓令の施行の日の前日までに、この訓令による改正前の香南市戸籍総合システムに係るデータ保護管理要綱の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この訓令による改正後の香南市戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱の相当規定によりなされたものとみなす。

(令和5年2月1日訓令第1号)

この訓令は、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号)附則第1条第7号に掲げる規定(同法第51条の規定に限る。)の施行の日から施行する。

香南市戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱

平成18年3月1日 訓令第13号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第7節
沿革情報
平成18年3月1日 訓令第13号
平成20年3月26日 訓令第20号
平成26年3月25日 訓令第9号
令和2年9月24日 訓令第18号
令和5年2月1日 訓令第1号