土砂災害に備えて
土砂災害は一瞬にして多くの人命や住宅などの財産を奪ってしまう恐ろしい災害です。
被害を最小限に防ぐため、日ごろから身を守るために備えることが重要です。
土砂災害の3つのタイプを知る
土砂災害は大きく分けて「土石流」「地すべり」「がけ崩れ」の3つのタイプに分類されます。
まずは、それぞれの特徴を確認しましょう。
1.土石流

大雨で土砂や石、木などが、雨による水と一緒に一気に流れ出して起こる災害です。流れの急な河川や、扇状地などで発生することが多いのが特徴で、速いスピードと強い力で、人命や家などの財産を奪い、道路や線路などの交通網に被害をおよぼします。
2.地すべり

地中の粘土層などの滑りやすい層が、地下水などの影響でゆっくりと動き出す現象です。比較的ゆるやかな斜面において、広い範囲にわたって起こる特徴があり、家や田畑、道路などの交通網が一度に被害を受けてしまいます。地すべりは一日に数ミリメートル程度と目に見えないほどの動きですが、突然数メートルも動くことがあります。また、地すべりによってせき止められた川の水が決壊すると、下流に大災害をもたらすこともあります。
3.がけ崩れ

雨水の浸透により、地面にしみ込んだ水分で土がゆるみ、弱くなった斜面が突然崩れ落ちる現象です。斜面の傾斜が30度以上ある急傾斜地などで突発的に起こり、速いスピードと強い破壊力をもつため、発生すると逃げる時間がとれず、人家の近くで発生すると、人命に危険を及ぼす可能性が高いことが特徴です。
土砂災害の前兆現象に注意!
土砂災害が発生するときには、何らかの前兆現象が現れることがあります。
以下の前兆現象に気づいたら、周囲の人に声を掛け合い、安全な場所に避難しましょう。
1.土石流
- 山鳴りがしだした。
- 雨が降り続いているのに川の水位が下がった。
- 川が濁ったり、流木が流れ出した。
2.地すべり
- 地面にひび割れができた。
- 井戸や沢の水が濁ってきた。
- がけや斜面から水が吹き出した。
3.がけ崩れ
- わき水の量が急に増えてきた。
- 今まで枯れたことのないわき水が止まった。
- ふだん澄んでいるわき水が濁ってきた。
- 山の斜面を水が走り始めた。
- 地鳴りの音が聞こえてきた
- 山の斜面に亀裂が走った。
- 山の木が傾いている
- 石が転がり落ちてきた。
土砂災害警戒情報に注意して適切に避難!
1.土砂災害警戒区域等の確認
住んでいる場所や働いている場所などが「土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域」に入っているのか、「香南市洪水・土砂災害ハザードマップ」を見て確認しましょう。
土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域について(東京都建設局ホームページ)
2.避難方法、避難ルートの確認
「香南市避難行動判定フロー(PDFファイル:1.4MB)」を用いて立ち退き避難の必要性や避難行動を起こすタイミングを確認しましょう。
また、避難の際には「どこに」「どのように」逃げるのか、普段から考えておきましょう。
3.土砂災害警戒情報に注意して避難準備
土砂災害警戒情報は、大雨による土砂災害発生の危険度が高まったときに、市町村長が避難指示を発令する際の判断や住民の自主避難の参考となるよう、都道府県と気象庁が共同で発表する防災情報です。
土砂災害警戒情報は気象庁のキキクル(危険度分布)を確認しましょう。
土砂災害警戒情報・土砂キキクルについて(気象庁ホームページ)
4.警戒レベル4避難指示が発令されたら必ず避難
土砂災害警戒情報は警戒レベル4相当の情報です。自治体からの避難指示の発令に留意するとともに、避難指示が発令されていなくても、キキクル(危険度分布)などを参考にし、早めに安全な知人宅や避難所に避難しましょう。
更新日:2022年06月01日